英語で提案・企画する場合、3つのコツを理解した上でシーンに合わせてフレーズを的確に使いこなせば誰もが簡単に提案できます。
昨今は、外資系企業との取引や提携などでビジネスアイデアや改善・対策などのあらゆる提案・企画が英語でおこなわれます。
日本語での提案には自信があるけれど、英語での提案には慣れていないため不安な方も多いと思います。
そこでこの記事では、英語での提案・企画について解説します。
具体的には
- 英語で提案・企画する際に押さえておくべき3つのコツ!
- 4種類のビジネスで提案を意味する英単語を使い分ける!
- 英語で提案・企画する際の「方法」と「テンプレ」を紹介!
といった内容で英語での提案・企画についてこの記事のみで包括しています。
英語で提案する機会のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
英語で提案・企画する際の3つのコツ!
英語でビジネスアイデアや改善・対策などを提案・企画する場合、フレーズやテンプレートを知る前に、まずはこの3つのコツを抑えておくべきです。
いくら上等な「提案」フレーズを覚えたとしても、使い方などの本質的な部分を抑えなければ、覚えたフレーズは宝の持ち腐れとなってしまうでしょう。
もっとも抑えるべきコツは3つのみで
- 提案を意味するフレーズを使い分ける!
- 英語での提案の構成は日本語と異なる!
- 英語ならではの提案方法を身につける!
といった極めてシンプルなものです。
どれも英語で提案する際に、必要なコツのため1つずつ確実に押さえることが大切ですね。
提案を意味するフレーズを使い分ける!
「提案」を意味する英語は複数あり、「利用するシーンや場所・話す相手は誰か」といったさまざまな要因によって利用する英単語は異なります。
そのため、まずは「提案」を意味する英単語の使い方を理解する必要があります。
提案を意味する英語は
- プレゼンなどで強く積極的に提案する場合
- 目上の方に向けてかしこまって提案する場合
- 専門家が専門的な視点から提案する場合
- 部下や同僚にアイデアを提案する場合
といったようなニュアンスの違いで使い分けられます。
この違いを知らずに、「目上の方に向かって偉そうに提案してしまったら・・・」と考えれば恐ろしいですね。
この提案を意味するフレーズの解説は次の見出しでご紹介します。
英語での提案の構成は日本語と異なる!
英語と日本語での提案の構成は少し異なります。
というのも、英語圏と日本の文化が違うからです。
その中でも主な相違点は、「ストレートに伝えるかどうか」です。
日本人のように「現状は〜〜でした。しかし〇〇をした結果、なんと××できるようになったのです」といった話の内容が急に逆転する会話を英語圏の方は「回りくどい」と嫌います。
もっとも、日本人の話は「起承転結」で構成され、結論まで聞かないと内容がわかりませんから。
他にも、内容が途中で変わると結局何が言いたいのかわからなくなるデメリットもあります。
英語圏の方は、起承転結はあくまで映画やコメディなどの娯楽の場合に使い、ビジネスなどでは最初から統一した話題で話すことを好む傾向があるのです。
例えば、「××できるようになりました。なぜなら、現状は〇〇をしたからです。〜〜な状況を見事に打開できました」といった結果を先に伝えて話をわかりやすくします。
つまり、英語で提案・企画を話す場合も文書で作成する場合も、結論から述べてストレートに提案することが大切です。
英語ならではの提案方法を身につける!
英語で提案するフレーズを理解し、ストレートに提案することを把握しておけば、あとはテンプレートに当てはめて英語ならではの提案方法を身につけるのみです。
例えば
- どのようにしてストレートに提案するのか?
- どういった順序で提案・企画案を話せばいいのか?
- そもそもはじめ方は?
といった具体的な提案方法です。
というのも、ストレートに伝える文化やニュアンスによって使い方が全く異なる数種類の「提案」を意味する英単語の使い方などから日本語の提案方法と異なるためです。
また提案方法と同時に、「提案」に使う英語フレーズ・テンプレートを覚えておくと便利ですよ。
英語で「提案」を意味する4種類のフレーズを使い分ける!
英語で「提案」を意味するフレーズはいくつかあり、その中で今回はビジネスに頻出する4種類のフレーズをご紹介します。
この4種類の違いを理解していれば、ビジネスにおいても難なく使いこなせます。
「提案」を意味する英語フレーズは
- 一般的に広く使える・示唆する提案法「Suggest」
- 積極的な提案法「propose」
- 形式張った提案法「Submit」
- お勧めするような提案法「Recommend」
といった4種類です。
どれもニュアンスが違ってくるため、シーンによって使い分けることが大切です。
一般的に広く使える・示唆する提案法「Suggest」
“Suggest”は、一般的で「上下関係」を気にすることなく使える提案を意味する単語です。
「こうする方がいいと思うな」といったような暗示を意味するニュアンスがあります。
提案はしたけど、あくまで決定権は「あなたですよ」ということです。
よってビジネスシーンでは
I suggest improving our marketing strategy.
マーケティング戦略を改善してはどうでしょう
I suggest that you get an expert opinion.
専門家の意見を取り入れるのはどうでしょう
I suggest to him that he increases the range of products
彼に製品の種類を増やしてはどうかと提案する
といった「どうでしょう」と選択肢を与えるような使い方をします。
ただし、プレゼンの発表や自信のある提案をする場合には不向きな英語フレーズになりますね。
会議などで意見を言う場合に「〜するのはどうでしょう」といったニュアンスで使えますね。
積極的な提案法「Propose」
“Propose”は、積極的に、売り込むように提案するという意味です。
「こうするべきだ!」「御社と取引がしたい!」といった、指し示す・指摘するような意思の強いニュアンスを含みます。
つまり、プレゼンなどで積極的に売り込む必要がある時に利用します。
また、”propose”には”suggest”よりフォーマルになるため、会議やプレゼンシーンでもっとも利用しやすいでしょう。
例えば、ビジネスシーンでは
I propose a new business model.
新しいビジネスモデルを提案する
I propose to introduce a new product.
新商品の導入を提案します
I propose a review of the overtime system.
残業制度の見直しを提案します
といった積極的に勧める場合に使用します。
プレゼンや取引先との交渉時に利用しやすい「提案」を意味する英語です。
形式張った提案法「Submit」
“submit”は形式張った提案を意味する英単語です。
「提出する」という意味も持つことから、「意見を提出します」、「確認をお願いします」のようなニュアンスで提案します。
もっとも、”submit”は提案するだけではなく、提案して相手に「同意・承認」を求める意味も含まれています。
よって、”submit”は
I submit this budget proposal.
この予算案を提案(提出)します
I submit the meeting.
会議の内容を提案(提出)します
といった使い方をします。
つまり、”submit”は人に改善案や企画案を見てもらう・チェックしてもらう場合に使う「提案」という意味の英単語ですね。
お勧めするような提案法「Recommend」
“Recommend”は、「勧める」、「推薦する」という意味からおすすめする際に利用する「提案」です。
例えば、自分の体験談・経験から部下に「その課題はこう解決してはどう?」といったニュアンスで提案する時に使うものが”recommend”です。
あくまで自分が経験したから・良い課題の解決策を知っているから提案する時に使うもののため、「上から目線で」アドバイスするようなニュアンスはありません。
よって、”recommend”は
I recommend this software because it solves that problem.
その課題を解決するなら、このソフトウェアを提案しますよ(おすすめですよ)
I recommend that business communications should be made quickly.
業務連絡は早い方がいいと提案します(おすすめしますよ)
I recommend that we deal with this company for its products.
その製品は、この会社と取引することを提案します(おすすめです)
といったような使い方で利用することが多いです。
つまり、経験・知識から何かを提案する場合は”recommend”がおすすめですね。
「上から目線」で偉そうなニュアンスはなく、それとなく提案できます。
英語で「提案する」「提案書・メールを書く」方法とテンプレート!
実際に、英語で提案・企画する場合の流れやポイントをそれぞれご紹介します。
また「発表する」場合と「メールや文書で書く」場合に分けて、穴埋めするだけの英語テンプレートもそれぞれ紹介します。
ぜひ参考にしてくださいね。
英語で提案する場合の流れは
- 要約
- 背景と目的
- マーケット分析
- 具体的方法と予算
- 結論
といった5つに分けられ、口頭で発表する場合もメールや文書で書く場合もこの流れが大切です。
要約
英語で提案する場合は、一番はじめに「要約」することが大切です。
要約とはその文書や発表の内容や流れを簡潔にまとめることです。
論文や調査結果報告書などでもよく見られます。
はじめに要約を伝える理由は、英語圏の文化はストレートで一貫性のある発表を好むからです。
また、はじめに要約することで提案内容がわかりやすいメリットもありますね。
日本語では「最後に要約」や「要約せずに背景や現状を報告する」ことが多く、英語圏の方から回りくどいと思われがちです。
そのため、この「要約」は英語での提案におけるキーポイントでもあります。
要約のポイントは
- 文書や発表の内容と流れを簡潔に伝える
- この提案や企画で得られるメリット・結果を伝える
- この提案や企画の重要ポイントを説明・強調する
- 製品やサービスの簡単な説明をする
- 「この提案と関連する実績」や「思い」があれば伝える
といった5つです。
5つ目のポイントは、あればより良い要約になりますが、なければ4つのポイントで十分良い要約になります。
これらのポイントを意識することで良質な要約ができますよ。
背景と目的
要約の次は、「背景と目的」を発表するセクションです。
ここで大切なポイントは
- 提案の目的とゴールについて説明する
- この提案をするに至った理由や経験を説明する
といった2点です。
これらを明確に伝えることができれば問題ありません。
例えば、
With this software, you can easily manage your customer data
このソフトウェアなら、簡単に顧客データの管理が可能です
といったように提案の目的を伝え、続いて”because~”、”This is why that~”とその背景や理由を伝える流れです。
背景には、具体的なデータや数字から説明できるとさらに良いですね。
マーケット分析
次に「マーケット分析」をおこないます。
もっとも、このマーケット分析は日本語の提案と内容は変わりません。
日本語での提案経験があれば問題ないでしょう。
マーケット分析で大切なポイントは
- 具体的な数字で示された統計やデータを使用
- 商品やサービスを受けるターゲット情報を提供
- データから予想する市場の動き・リスクなどを説明
- グラフや表を利用できるのであれば利用
といった3つです。
具体的なデータでは、競合他社と比較することで提案する商品やサービスの強みと弱みを証明できます。
例えば、弱みで他社よりコストがかかる場合はその理由をデータから説明できるのです。
また考えられるリスクなどもあれば説明すると説得力が増しますね。
つまり、このセクションは「なぜこの提案が良いのか?」を理解させる重要なセクションになります。
具体的方法と予算
マーケット分析に続いて、「具体的な方法」と「予算」を説明します。
具体的な方法とは、例えば「ビジネスプランや改善案で実行する内容」や「商品やサービスの機能性の紹介」などです。
「どうやって改善するのか?」といった聞き手の疑問を解消する・納得させるセクションですね。
このセクションでは、グラフや表などビジュアルエイドをうまく活用すると、パッと見て具体的な方法がわかるためおすすめですよ。
特に発表する際は、英語圏の文化から「淡々とした事実の発表」ではなく「惹きつけられる演出」を好むため、ビジュアルエイドで演出すると高評価を得られます。
ビュジュアルエイドの他には、具体的な方法・改善案をステップごとに分けて説明することもおすすめです。
例えば、
First,~. Second, ~
はじめに〜をして、その次に〜
といった説明です。
また、ここでこの提案にかかる「予算」の説明も最後に入れます。
例えば、製品・サービスの導入費用や人件費などです。
結論
最後にこの提案の結論をまとめます。
このセクションは、聞き手が内容を整理しやすくするためのセクションです。
結論では、各セクションを簡単にまとめて、重要なポイントや目的・ゴールなど強調したい部分をもう一度伝えることが大切です。
箇条書きなどでシンプルにまとめると見やすく、かつ聞き手が整理しやすくなりますよ。
英語で「提案する」際のテンプレート!
実際に英語で「提案する」際のテンプレートを紹介します。
是非、参考にしてみてください。
皆様、こんにちは。本日はお越しいただき誠にありがとうございます。まずは、自己紹介をさせてください。私は、<会社名>の<名前>と申します。<所属部署>を担当しております
ここに訳
Today, I’ll talk about my proposal that <提案内容>. <サービスや製品を導入するなら、簡単な説明:This software is~.> As a result, <得られる結果など>. <強調したいポイントを説明:The strength of this software is that it is easy to manage your customers and it is inexpensive.>
本日は、<提案内容>という提案についてお話しいたします。<サービスや製品を導入するなら、簡単な説明:提案文のソフトウェアは〜です。> その結果、<得られる結果など>。<強調したいポイント:このソフトウェアの強みは、顧客管理が簡単になることと、安価で導入できることです>
In a moment I’ll talk about a purpose and background details. I’ll then talk about <調査データなど:Market Analysis>. I’ll then <具体的方法や予算など:the methods and budgets>. The presentation will last about <発表の目安所要時間> minutes. Please hold any questions until the end.
はじめに、目的や背景の詳細についてお話しし、次に<調査データなど:市場分析>について話し、その次に<具体的方法や予算など:方法や予算>についてお話しします。プレゼンテーションはおよそ<発表の目安所要時間>分で終了いたします。質問は最後にお願い致します」
In conclusion, <結論>. Thank you very much for your attention. Does anybody have questions?
結論として、<結論>。ご清聴ありがとうございました。何かご質問はございますか?
英語で「提案書・メールを書く」際のテンプレート!
面と向かって提案する場合と、文書で提案を書く場合は少し内容が異なります。
提案書やメールでは、要約した内容を書き、すぐに読めるようにすることが一般的です。
また、件名や差出人、連絡先などの細かい違いもあります。
書面で提案する場合は、こちらのテンプレートを参考にしてみてください。
Date <日付:1/1>
<相手の住所>
Dear<相手の会社名>
Project objectives:
<プロジェクトの目的:To manage your customers easily by installing this software.(このソフトウェアを導入することで簡単に顧客管理すること)>
Project justification:
<プロジェクトの理由やマーケット分析など:A growing number of companies are using this software to improve their customer management(顧客管理を改善するためにこのソフトウェアを利用している企業が増えている)>
Possible risks:
<プロジェクトの想定リスク:This software may increase our running costs. (このソフトウェアはランニングコストが増えるかもしれません)>
Project cost:
<プロジェクトの詳細なコスト(Labor:人件費、Manufacturing:製造費、Advertising:広告費など)>
Schedule:
<これからの行動スケジュールなど:First, ~. Second, ~(はじめに〜、次に〜)>
Sincerely,<自分の名前、会社名>
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ここまでの「英語で提案する際のコツ」と「シーンや目的別の提案を意味する英単語の使い方」、「提案する流れとテンプレート」といった3つを理解すれば、英語で提案は難なくできるようになります。
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- あなたが目指す英語レベルに達するまでにすべき勉強を、的確にアドバイスしてくれる
- グローバルな人材を極める先にどんな未来が待つのか、事例を交えて教えてくれる
といった英語についてのあらゆるアドバイスをもらえます。
もちろん、他に質問があればなんでもプロ目線でアドバイスできます。
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まとめ:英語で提案する際は3つのコツを意識!
英語で提案・企画する場合、3つのコツを理解した上でシーンに合わせてフレーズを的確に使いこなせば誰でも提案可能です。
昨今のグローバル化により、英語で提案する機会が老若男女問わず増えてきました。
そこで英語で提案する際は、まず「提案を意味するフレーズを使い分ける」ことが大切です。
シーンや上下関係、場所などで使う提案フレーズは変わってきますから。
そして次に、「英語での提案の構成は日本語と異なる」と知っておくこと。
外国の方に対して日本の文化で提案すると、承諾される提案も承諾されなくなります。
文化の違いを理解しておくことが大切です。
最後に「英語ならではの提案方法を身につける」ことです。
外国の方が相手なら、聴き慣れない提案ではそもそも内容を理解してくれないことさえあります。
そしてこれら3つのコツを把握した上で、英語で提案する際のテンプレートに合わせて提案を作れば”Yes”と言われる提案をすることができます。
英語で提案する機会がある方には、この3つのコツとテンプレートをおすすめします。